[書評] “イシューからはじめよ-知的生産の「シンプルな本質」” から学ぶ問題解決スキル

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こんかいは、“イシューからはじめよ-知的生産の「シンプルな本質」”を読んでみたので、僕が共感できたところを共有したいと思います!!

考えるとは?

「悩む」=「答えが出ない」という前提のもとに、「考えるフリ」をすること 「考える」=「答えが出る」という前提のもとに、建設的に考えを組み立てること。

悩むな!!

「悩む」と「考える」の違いを意識することは、知的生産に関わる人にとってはとても重要だ。ビジネス・研究ですべきは「考える」ことであり、あくまで「答えが出る」という前提に立っていなければならない。

イシュー度(問題の重要性)と解の質

「イシュー度」とは「自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ」、そして「解の質」とは「そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているかの度合い」となる。

本当の問題を見極めなければいけない

世の中にある「問題かもしれない」と言われていることのほとんどは、実はビジネス・研究上で本当に取り組む必要のある問題ではない。世の中で「問題かもしれない」と言われていることの総数を100とすれば、今、この局面で本当に白黒をはっきりさせるべき問題はせいぜい2つか3つくらいだ。

とりあえず一生懸命に働くはダメ

だ。「あれもこれも」とがむしゃらにやっても成功はできない。死ぬ気で働いても仕事ができるようにはならないのだ。「とりあえず死ぬまで働いてからものを言え」といった思想は、この「イシューからはじめる」世界では不要であり害悪だ。意味のない仕事を断ち切ることこそが大切なのだ。

「手を抜くは」悪いことではない

成長は意味あるアウトプットをきっちりと出すことからしか得られない。バリューのある仕事をし続け、その質を保てるのであれば「仕事に手を抜く」こともまったく問題ではない。人に聞けば済むことはそうすればよいし、今よりも簡単な方法でできるのであれば、そうするべきだ。

表層的な思考をする人間はキケン

論理だけに寄りかかり、短絡的・表層的な思考をする人間は危険だ。  世の中には「ロジカル・シンキング」「フレームワーク思考」などの問題解決のツールが出回っているが、問題というものは、残念ながらこれらだけでは決して解決しない。  問題に立ち向かう際には、それぞれの情報について、複合的な意味合いを考え抜く必要がある。

意味があるかどうか決めるのは、意味を持つ場面にどのくらい遭遇してきたか

脳は脳自身が「意味がある」と思うことしか認知できない。そしてその「意味がある」と思うかどうかは、「そのようなことが意味をもつ場面にどのくらい遭遇してきたか」によって決まる。

問題解決の達人=最小限の努力で結果へ辿り着く人

フェルミは数学にも長けていた。必要とあれば複雑な数学を駆使することもできたが、まずはその必要があるかどうか確かめようとした。最小限の努力と数学的道具で結果へたどり着く達人だった。

問題を明確にしてから、問題に取り組む

「これは何に答えを出すためのものなのか」というイシューを明確にしてから問題に取り組まなければあとから必ず混乱が発生し、目的意識がブレて多くのムダが発生する。

ムダな作業を省いて生産性をあげる

答えを出すべきイシューを仮説を含めて明確にすることで、ムダな作業が大きく減る。つまり生産性が上がる

いい問題の表し方

よいイシューの表現は、「~はなぜか?」という、いわゆる「WHY」ではなく、「WHERE」「WHAT」「HOW」のいずれかのかたちをとることが多い。

誰にとっての問題か

「これがイシューだ」と思ったら、そのイシューの主語を確認してみよう。「誰にとって」という主語を変えても成り立つものは、まだイシューとしての見極めが甘い可能性が高い。

答えが出せない問題には関わらない

当時天才の名をほしいままにしていたファインマンから聞いたというものだ。 「確かに〈重力も電磁気的な力も三次元の空間にありながら、距離の二乗に反比例する〉というのは非常に興味深い現象だ。ただ、このような問題には関わらないほうがよい。現在のところ、答えが出せる見込みがほとんどないからだ」

問題解決の手がかりを見つけるには

では、手がかりを得るためにはどうしたらよいのか。それは、取り組んでいるテーマ・対象について「考えるための材料をざっくりと得る」ことだ。つまり、時間をかけ過ぎずに大枠の情報を集め、対象の実態についての肌感覚をもつ。

”「知識」の増大=「知恵」増大” とは限らない

「知り過ぎ」はもっと深刻な問題だ。「集め過ぎ」のグラフにもあるとおり、確かにある情報量までは急速に知恵が湧く。だが、ある量を超すと急速に生み出される知恵が減り、もっとも大切な「自分ならではの視点」がゼロに近づいていくのだ。そう、「知識」の増大は、必ずしも「知恵」の増大にはつながらない。むしろあるレベルを超すと負に働くことを常に念頭に置く必要がある。

分析とは

「分析とは比較、すなわち比べること」というものだ。分析と言われるものに共通するのは、フェアに対象同士を比べ、その違いを見ることだ。

分析には対比が必要

脳は「異質な差分」を強調して情報処理するように進化してきており、これは脳における知覚を考える際の根源的な原理のひとつだ。そしてこれが、分析の設計において明確な対比が必要な理由でもある。明確な対比で差分を明確にすればするほど脳の認知の度合いは高まる。

いきなり問題解決をはじめない

最初に大切なのは、「いきなり分析や検証の活動をはじめない」ことだ。最終的に同じイシューを検証するための分析であっても、それぞれには軽重がある。

Think ahead of the problem

総じて、できる限り前倒しで問題について考えておくことだ。このように「できる限り先んじて考えること、知的生産における段取りを考えること」を英語で「Think ahead of the problem」と言うが、これは所定時間で結果を出すことを求められるプロフェッショナルとして重要な心構えだ。

こだわりは、ほどほどに

こだわりはほどほどにしないと、そこに足をすくわれ、分析・検証が停滞してしまう。どれほど馴染みがあって自信のある手法でも、それでは埒が明かないとわかれば、さっさと見切りをつける。

天才が持つ3つの資質

1.仲間の圧力に左右されない。  

2.問題の本質が何であるかをいつも見失わず、希望的観測に頼ることが少ない。  

3.ものごとを表すのに多くのやり方を持つ。一つの方法がうまく行かなければ、さっと他の方法に切り替える。

天才の仕事の進め方

天才的といわれる人々の仕事の進め方は、仮説の立て方とアプローチの仕方の二点が優れて個性的で、鋭いひらめき、直観に大いに依存している。 ──箱守仙一

完成度よりスピード

この「完成度よりも回転率」「エレガンスよりもスピード」という姿勢を実践することで、最終的に使いものになる、受け手にとって価値のあるアウトプットを軽快に生み出すことが

問題解決の仕上げ、3つのポイント

 1.意味のある課題を扱っていることを理解してもらう

 2.最終的なメッセージを理解してもらう

 3.メッセージに納得して、行動に移してもらう


こんかいは、これで以上になります。

気になった人はぜひ“イシューからはじめよ-知的精算の「シンプルな本質」”

読んでみてください!!

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